【事実/意見問題】を攻略する
可視化リーディング
― 空飛ぶ車 ―
第2問は「事実」と「意見」が混ざった英文が出ます。ここで覚えるのは、本文をどう読むかより先に、目をどの順番で動かすか。設問の先読みが効く問題と効かない問題を切り分け、それぞれの目の動かし方を、見える手順として固めます。
まず、時間を測って自力で解く
Try it yourself解説を読む前に必ず解いてください。大事なのは正解数ではなく、「どの設問で本文に戻る回数が増えたか」「どの設問で選択肢を全部読み直したか」を自分で観察すること。それがそのまま、この後の可視化リーディングがあなたに効く場所になります。
Your teacher asks you to write a report about the future of transportation. To prepare, you read a blog written by a British author about the topic.
Yesterday, I attended a forum in northern Japan called Flying Vehicles: Today and Tomorrow. Modern transportation problems and solutions were discussed by three guest speakers.
All the speakers agreed on three points. First, flying vehicles should be electrically powered in general. Air pollution can be reduced by increasing the use of zero-emission technologies. Second, emergency services would be improved. Flying ambulances would be faster in large cities with heavy traffic. Also, they would be better for servicing small towns far from hospitals. Finally, from a safety point of view, they said that flying technology would need to be well tested and controlled to avoid accidents in the air.
At the end of the forum, the speakers discussed flying taxis. According to one of the speakers, recent reports show that some countries are already developing this technology. A few of them are even testing flying taxi services in the middle of their major cities. Then, someone in the audience asked if flying taxis would soon be available around the world. Two of the speakers answered, “Yes,” but they disagreed about the timing. One of them said, “In 5 years,” and the other said, “In 15 years.” The third speaker answered, “No, because the operating costs of flying taxis are too high.” I look forward to seeing which guest speaker’s prediction turns out to be correct.
Next week’s blog is about self-driving cars. It’s going to be a fantastic post!
問 1Which of the following did all the guest speakers agree on? 4
- 1Flying vehicles are widely accepted as being safe.
- 2Flying vehicles will improve responses to emergencies.
- 3Modern transportation problems are difficult to solve.
- 4Zero-emission technologies cannot be applied to flying vehicles.
問 2Flying vehicles will most likely 5.
- 1be used in small towns rather than large cities
- 2increase the number of traffic jams near hospitals
- 3prevent solutions to environmental problems
- 4require proper assessment and regulation
問 3One guest speaker’s opinion is that 6.
- 1flying taxi centres will be based in rural areas
- 2flying taxi technology has already been tested
- 3flying taxis are already widespread
- 4flying taxis are too expensive to run
問 4Which of the following is mentioned in the blog? 7
- 1Costs of flying ambulance services
- 2Flying transport using solar-power
- 3Parking areas for flying taxis
- 4Urban trials of flying taxi services
可視化リーディング ― 目の動かし方を見える化する
The eye path第1問までの読み方は「設問を先読みして、キーワードで本文を狙い読みする」でした。第2問でも土台は同じです。ただし第2問からは、設問文にキーワードが無い問題が混ざり始めます。「次のうちどれが本文で述べられているか」のような設問は、先読みしても探すべき言葉が手に入りません。そこで手順を1本増やします。
リード文とタイトルで「場面」を先に作る
誰が・何のために・何を読むかを1行で言えるようにする。今回は「輸送の未来のレポートのために、イギリス人のブログを読む」。タイトル、日付、筆者、イラストは全部ヒント。
設問を先読みして「探す言葉」があるか判定
設問文に本文で探せる具体的な語(all the speakers, opinion)があればキーワードあり。most likely / mentioned のように抽象的ならキーワードなし。ここで二手に分かれる。
該当箇所を本文から探し、狙い読み
選択肢は先に読まない。出題者は選択肢に「本文っぽい言葉」を散らして誘導してくる。先に本文で根拠を握ってから選択肢を見ると、誘導に引っかかりにくい。
選択肢を先読みし、本文と一つずつ照合
探す言葉が無いので、選択肢の方を「探す言葉」にする。「本当に?」「そんな話あった?」とツッコミを入れておくと、本文を読んだとき引っかかりが残る。○?×を付けて消去法。
リード文とタイトルで「場面」を先に作る
誰が・何のために・何を読むかを1行で言えるようにします。今回は「輸送の未来のレポートのために、イギリス人のブログを読む」。タイトル、日付、筆者、イラストは全部ヒントです。
設問を先読みして「探す言葉」があるか判定
設問文に本文で探せる具体的な語(all the speakers, opinion)があればキーワードあり、most likely / mentioned のように抽象的ならキーワードなし。ここで二手に分かれます。
キーワードあり → 該当箇所を探し、狙い読み
選択肢を先に読みません。先に本文で根拠を握ってから選択肢を見ると、出題者の誘導に引っかかりにくくなります。
キーワードなし → 選択肢を先読みし、照合
選択肢の方を「探す言葉」にします。ツッコミを入れながら読み、○?×を付けて消去法で処理します。
「設問を先読みする」までは誰でもやります。差がつくのは、先読みした瞬間にタイプを判定して、選択肢を読むか読まないかを決めていることです。キーワードあり問題で選択肢まで読むと、時間を失ううえに、本文を読む前に誤った先入観を植え付けられます。逆にキーワードなし問題で選択肢を読まずに本文へ行くと、何を探しているのか分からないまま全文を読み直すことになります。
4問をタイプ分けする ― 先読み30秒の作業
Classify before you read本文を読む前に、設問4つを見て次の仕分けを頭の中で作ります。実際の試験では10〜20秒。「問1と問3は探しに行く、問2と問4は選択肢を先に見る」と決めるだけで十分です。
問3は設問に opinion というキーワードがありますが、本文に "opinion" という語が出てくるわけではありません。この語が教えてくれるのは「探す場所」ではなく「選択肢の絞り込み方」です。「意見」と問われた以上、事実として書かれた選択肢は答えになりません。つまり問3は、選択肢を先に読んで「事実っぽいもの」を落としてから本文へ向かう、3-1と3-2の合わせ技になります。STEP 4で詳しくやります。
脳内実況 ― 読める人の頭の中を再生する
Think-aloudここからは、この手順で実際に解いている人の頭の中をそのまま言葉にします。「読めば分かる」ではなく「どの順番で何を見て、なぜそう判断したか」を追ってください。各問はタップで開閉できます。「本文の該当箇所を見る」を押すと、根拠の文が色付きで開きます。
ゲストスピーカー全員が同意したのは次のどれか。
- 1空飛ぶ車は安全だと広く受け入れられている。
- 2空飛ぶ車は緊急事態への対応を向上させるだろう。
- 3現代の輸送問題は解決が難しい。
- 4排出ゼロ技術は空飛ぶ車には応用できない。
先読み:all the guest speakers agree on =「全員が同意した内容」
「全員」「同意」という強い言葉があるので、本文に同じ意味の文が必ずあるはず。選択肢はまだ読まない。
本文を上から流すと、第2段落の頭で止まる
設問の言葉がそのまま出てきた。ここから「3つ」が列挙される。First / Second / Finally が目印。
1つ目のポイントを読んだら、いったん選択肢を見る
ポイントを1つ読むごとに選択肢を確認するのが速い。zero-emission という語が④にある。ただし④は「応用できない」と言っていて本文と真逆。本文の言葉を使って逆のことを言う、典型的な誘導。④に×。
2つ目のポイントで、②と一致
選択肢②の improve responses to emergencies と同じ内容。emergency services → responses to emergencies、would be improved → will improve と、表現を変えただけ。ここで②に○。
残りも念のため潰す(10秒)
①「安全だと広く受け入れられている」:本文は「安全のために試験と管理が必要」と言っている。安全はまだ確保されていない話なので×。③「解決が難しい」:第1段落は "problems and solutions were discussed" と述べただけで、難しいとは書いていない。×。
キーワードあり問題は「設問の言葉が本文にそのまま出る場所」を探すのが第一歩。見つけたら、そこから先を「1つ読んでは選択肢を確認」のリズムで進めると、全部読んでから選択肢を見返す時間が要りません。
空飛ぶ車は、最も可能性が高いのは ___ である。
- 1大都市よりも小さな町で使われる
- 2病院の近くで渋滞の数を増やす
- 3環境問題の解決を妨げる
- 4適切な審査と規制を必要とする
先読み:most likely = 探す言葉が無い
「最もありそうなこと」は本文のどこにでも書けます。狙い読みできないと判断して、選択肢を先に読む方へ切り替え。
選択肢を読みながら、1つずつツッコミを入れて記憶に残す
- ?① 小さな町で使われる「大都市より」小さな町? 大都市の渋滞を飛び越える話の方がありそうだけど…
- ?② 病院近くの渋滞を増やす空を飛ぶのに渋滞を増やす? むしろ減らしそう。
- ?③ 環境問題の解決を妨げる電動で排出ゼロなら、解決に「役立つ」側では?
- ?④ 適切な審査と規制が必要確かに空を飛ぶなら安全面の規制は要りそう。
この「?」の状態で本文に入ると、該当文に出会った瞬間に「あ、これだ」と反応できます。ツッコミは正解を当てるためではなく、記憶のフックを作るためのものです。
問1の続きの箇所(3つ目のポイント)で答えに当たる
need → require、well tested → proper assessment、controlled → regulation。三つの言葉がまとめて言い換えられている。④に○。
残りを本文で確認して落とす
①:本文は「大都市で速い」「小さな町にも良い」と両方を挙げているだけで、どちらかを優先していない。「rather than」が言い過ぎ。×。②:「渋滞の多い大都市で速い」とあるだけで、渋滞を増やすとは言っていない。×。③:排出ゼロ技術で大気汚染を減らせる、と真逆。×。
キーワードなし問題の正解は、たいてい本文を「まとめ直した」言い換えで作られています。単語1つの一致で選ぶのではなく、「本文の1文がまるごと別の言葉で言い直されていないか」で見ます。①のように、本文の言葉(small towns / large cities)を使いながら関係だけ変えてある選択肢が最も危険です。
あるゲストスピーカーの意見は、___ というものだ。
- 1空飛ぶタクシーのセンターは地方部に置かれるだろう
- 2空飛ぶタクシーの技術はすでに試験済みである
- 3空飛ぶタクシーはすでに普及している
- 4空飛ぶタクシーは運営するには費用がかかりすぎる
先読み:opinion に下線 = 「意見」だけが答えになる
本文に "opinion" という語は無いので探しには行けません。代わりに、この語は「事実として書かれた選択肢は正解にならない」というルールをくれます。まず選択肢を、内容ではなく書き方で仕分けします。
選択肢を「事実の書き方」と「意見の書き方」に分ける
- 意見① will be basedwill は未来の予測。誰かの見立てなので「意見」の形。
- 事実② has already been testedalready + 完了形は「済んだこと」の報告。事実の形なので、本文にあっても答えにならない。
- 事実③ are already widespreadalready + 現在形で現状の報告。同じく事実の形。
- 意見④ too expensivetoo は「〜すぎる」という主観的な評価。意見の形。
本文を読む前に①か④まで絞れました。あとは第3段落で「地方に拠点」か「費用が高すぎる」のどちらが出てくるかを確認するだけ。
第3段落の終盤で④の根拠に当たる
operating costs ... too high → too expensive to run。costs ↔ expensive、operating ↔ run の言い換え。しかもこれは「3人目のスピーカー個人の答え」なので、設問の One guest speaker's にも一致。④に○。
①は本文に無いことを確認
rural / centre に相当する話は第3段落のどこにもない。「大都市の真ん中で試験している」とは書いてあるので、むしろ逆方向。×。②③は本文に近い記述(developing, testing)がありますが、それは「報告が示す事実」として書かれた内容であって、スピーカーの意見ではありません。内容が合っていても、設問が求める「意見」ではないので×。
「意見」を問う問題は、本文を読む前に選択肢の文法的な形で半分決まります。will / would / should / too / must など主観のマーカーが入っていれば意見の候補、already + 完了形や数字・日付は事実の候補。この仕分けは読解力ではなく「見る場所を知っているか」の勝負です。
ブログで言及されているのは次のどれか。
- 1空飛ぶ救急車サービスのコスト
- 2太陽光発電を使った空飛ぶ輸送
- 3空飛ぶタクシー用の駐車エリア
- 4空飛ぶタクシーサービスの都市部での試験
先読み:mentioned = 探す言葉なし、選択肢を先に読む
「言及されているのはどれか」は第2問の定番で、本文全体が範囲。問2と同じく選択肢を先読みしてツッコミを用意します。
選択肢を読みながらツッコミ
- ?① 空飛ぶ救急車のコストコストの話はあったけど、それはタクシーじゃなかった?
- ?② 太陽光発電「電動」とは言っていたけど、太陽光なんて具体的な話あった?
- ?③ 駐車エリア駐車場の話、一度も出てない気がする。
- ?④ 都市部での試験「大都市の真ん中で試している」って読んだ気がする。
問4を解く頃には本文をほぼ読み終えている
問1〜3で第2・第3段落は通過済み。だからこの問題は「探す」というより「読んだ記憶と照合する」問題です。④の「読んだ気がする」を最優先で確認しに行きます。
testing → trials、in the middle of their major cities → urban。④に○。
残りの3つは「言葉のすり替え」で作られている
①:コストが出てくるのは flying taxis の運営コストで、ambulance ではない。主語のすり替え。×。②:electrically powered / zero-emission とは言ったが、solar-power は一度も出ていない。「電気」を「太陽光」に具体化したすり替え。×。③:parking に相当する記述は無い。完全な作り話。×。
「言及されているのはどれか」の誤答は、①主語をすり替える、②抽象語を勝手に具体化する、③本文に無い話を混ぜる、の3パターンでほぼ作られています。選択肢先読みの段階でこの3つを疑っておくと、本文照合が一気に速くなります。
事実と意見を「形」で見分ける
Fact vs. opinion問3で使った仕分けを、どの英文でも使える道具にしておきます。事実と意見は「内容」で判断しようとすると迷います。「書き方」で判断すると迷いません。
事実の書き方(Fact)
- 数字・日付・固有名詞:
10 December 2024、three guest speakers already+ 完了形/現在形:済んだこと・現状の報告recent reports show that ...:出典を伴う報告- 過去形の出来事:
I attended a forum、the speakers discussed - 誰が読んでも同じ結論になる記述
意見の書き方(Opinion)
- 予測の助動詞:
will、would、In 5 years - 評価・判断:
should、need to、too high、fantastic - 主観の合図:
I think、I look forward to - 断言の形をした見立て:
Air pollution can be reduced by ... - 人によって結論が変わりうる記述
本文の "All the speakers agreed on three points." は、それ自体は「合意があった」という事実の報告です。しかし合意された中身(電動にすべきだ、緊急サービスは向上するだろう)はスピーカーたちの意見です。設問が「事実」を問うか「意見」を問うかで、同じ文のどの層を見るかが変わります。
10秒ドリル:本文中の文を「事実」か「意見」かで仕分けてください。
全訳 ― 該当箇所を色で確認する
Full translation色の下線は各設問の根拠箇所です。問1・問2・問3・問4。4問の根拠が第2段落と第3段落に集中していることを確かめてください。第2問は「設問の順番=本文の順番」が基本です。
10 December 2024 / Jonah Markowski / Bristol, UK
2024年12月10日 / ジョナ・マルコウスキ / イギリス、ブリストル
語句 ― 言い換えに使われた語を優先して覚える
Vocabulary第2問の正解は「本文の語 → 選択肢の語」の言い換えで作られます。単語帳的に覚えるのではなく、ペアで覚えてください。
持ち帰る3つの武器 と 自己点検
Take-aways設問を先読みしたら、その場でタイプ判定する
探せる語があれば選択肢を読まずに本文へ。無ければ選択肢を先に読む。この分岐を「毎回・無意識に」できるようになるのが第2問のゴールです。
選択肢を先読みするときは、ツッコミを1つずつ添える
「本当に?」「そんな話あった?」の一言が記憶のフックになります。本文で該当文に出会ったときの反応速度が変わります。
「意見」を問われたら、まず選択肢の形で仕分ける
will / should / too は意見、already + 完了形や数字は事実。本文を読む前に半分落とせます。読解力ではなく手順の問題です。
自己点検:STEP 0 で解いたときの自分を思い出して、できていたものにチェックを入れてください。チェックはこの端末に保存されます。
- 本文を読む前に、リード文とタイトルから「誰が何のために何を読むか」を1行で言えた
- 設問4つを先読みして、キーワードあり/なしを分けてから本文に入った
- 問1で、選択肢を読まずに "All the speakers agreed" を探しに行った
- 問1で、ポイントを1つ読むごとに選択肢を確認した(全部読んでから見返していない)
- 問2・問4で、選択肢を先に読み、ツッコミを入れながら本文に入った
- 問3で、本文を読む前に②③を「事実の形」として落とした
- 正解を選ぶとき、単語の一致ではなく「1文まるごとの言い換え」で判断した
- 誤答の作り方(主語のすり替え・勝手な具体化・本文に無い話)を1つ以上見抜けた
- 本文に戻った回数が、設問1つにつき1〜2回以内だった
- 6分以内に解き終えた(超過した場合は、どの設問で時間を使ったかを言える)
7個以上なら手順は身についています。次は同じ手順を「初見の第2問」で再現できるかを試してください。6個以下なら、チェックが付かなかった項目だけを意識して、この問題をもう一度6分で解き直してください。答えを覚えていても構いません。測っているのは正解ではなく、目の動かし方です。